自宅の建て替えに必要な仮住まい期間は?
古くなった家を解体して新しく家に建て替える場合、建て替え期間中は自宅に住めないため、仮住まいを準備する必要があります。建て替えの工期は解体を含めておよそ4ヵ月~1年半程度であり、自宅から全ての荷物を出さなければなりません。
建て替え後の家に入居できるまでの仮住まいといえども最低でも数ヵ月は住むので、仮住まい期間中落ち着いて過ごせるようにしっかりと準備をすることが大切です。
建て替え時の仮住まいの選択肢
建て替え期間中の仮住まいにはいくつかの選択肢がありますが、入居人数が多いほど選択肢は限られます。
通常の賃貸物件でも短期間での解約は可能ですが、物件によっては違約金が設定されていることもあります。注意して契約しましょう。
マンスリーマンション
月単位で契約します。保証人が不要な物件やライフラインの開栓手続き不要な物件が多く、一般的な賃貸住宅よりもスムーズに入居できることが多いです。
家具・家電が設置されていることがほとんどですので、自らの荷物はトランクルームへ預け、建て替え期間中は身軽に生活するという選択になるでしょう。
ただし、単身者向けのプランが多く、4人以上が入居可能なプランは非常に少ないです。
また、ほとんどの物件がペット飼育不可となっているので、ペットがいる場合は知人に預かってもらうか、別途ペットホテル等を手配する必要があります。
- マンスリーマンションのメリット
- ・一般的な賃貸住宅に比べて入居時の手続きが少ない
- ・家具や家電が設置されているので、引っ越しの荷物を減らせる
- マンスリーマンションのデメリット
- ・単身者向けの物件がほとんどでファミリー物件が少ない
- ・ペット飼育できない物件が多い
短期賃貸住宅
短期間に限定した賃貸期間を設定するため、家賃に対して間取りや広さがあり、割安な物件も存在します。オーナーが転勤中の自宅を賃貸物件として貸し出している場合もあり、アパートやマンションだけでなく、一戸建ての物件もあります。
ほとんどの場合は手持ちの家具をすべて持ち込むことができるため、建て替え期間中も手元に荷物を置いておくことができます。
- 短期賃貸住宅のメリット
- ・ファミリー物件や戸建など複数人で入居可能な物件が多い
- ・ペット飼育可能な物件もある
- 短期賃貸住宅のデメリット
- ・ライフラインは自分で契約しなければならない
- ・1~2か月の超短期賃貸が可能な物件は少ない
仮住まいの探し方
仮住まい向けの物件は、一般的な賃貸物件に比べて非常に少ないです。仮住まい探しはインターネットだけでなく、仮住まい専門の不動産屋も活用しましょう。
インターネットで検索する
不動産ポータルサイトの賃貸物件は、ほとんどが長期的な入居を想定しており、多くの場合は建て替えのための仮住まいなどの短期間の入居希望は断られてしまいます。
マンスリーマンションは専門のポータルサイトがいくつかあり、それぞれエリアや条件を絞り込んで探すことができます。中には物件の検索から契約までネット上で手続きを完結できるサイトもあります。
ただし、ファミリー向け物件は非常に少なく、単身者向け物件がほとんどです。
地域の不動産屋で探す
エリアを限定して仮住まいを探している場合は地域の不動産屋に仮住まい可能な物件がないか聞いてみるという選択肢もあります。地域密着の不動産屋ならではの情報が得られるかもしれません。
ただし、ポータルサイト同様に長期的な入居を想定した賃貸物件の取り扱いが多いため、短期間の賃貸は敬遠されることがほとんどです。
仮住まい専門の不動産屋で探す
仮住まい専門の不動産屋では、日々仮住まい物件の情報を収集しています。短期賃貸物件を取り扱っているだけでなく、通常の賃貸物件に対しての仮住まい交渉や礼金・仲介手数料のかからない物件の紹介も行っています。
仮住まいの契約実績があり、仮住まい情報も集約されているため、効率よく仮住まい探しを進めることができます。
仮住まいを探すときのポイント
仮住まい物件は数が限られています。ほとんどの場合、申し込みは先着順ですので、住みたいと思える物件に出会った場合にすぐ決めることができるよう、事前に仮住まいの希望条件を整理しておきましょう。さらに条件について優先順位を決めておくと、物件探しをスムーズに進めることができます。
事前に検討しておくべきポイントは次の通りです。
期間
まずは建て替えの工期を確認しましょう。通常、解体工事に1ヵ月程度、新築工事に3ヵ月~1年半程度の期間を要します。工事は天候等によって計画通りに進まないこともあるため、工期+1ヵ月程度の余裕をもった賃貸期間を設定しましょう。
仮住まい用の賃貸物件の場合は通常の賃貸と異なり、あらかじめ期限を決めて契約を締結する定期借家契約を用いることが多くあります。
費用
仮住まいでは家賃だけでなく、敷金・礼金などの諸費用、引越し費用がかかります。建て替えの場合は、自宅から仮住まい先、仮住まい先から自宅への2回分の引越し費用がかかります。
また、ペットとともに入居する場合は、退去後の原状回復費用が多くかかるため、敷金の上乗せなど通常よりも費用がかかる場合があります。
これらの費用も含めてトータルの費用を確認しておきましょう。なお多くの場合、住宅ローンを仮住まいに充てることはできません。仮住まいにかかる費用は現金で用意しておく必要があります。
- <仮住まいの際に必要な費用>
- 家賃・管理費
- 月々払う費用で、月途中の入退去の際は日割計算を行うことが一般的です。
- 敷金
- 家賃1~2ヵ月分、ペットとともに入居する場合は+1ヵ月分の上乗せがある場合も。
- 礼金
- 家賃1~2ヵ月分
- 仲介手数料
- 家賃1ヵ月分+消費税
- 住宅保険料
- 年間1万円前後
- ※このほかにも鍵交換代やハウスクリーニング代が必要となることがあります。
物件の広さ
手持ちの家具や電化製品などの荷物がおさまる広さはどのくらいか確認しておきましょう。建て替えにおいては、家の中のすべての荷物を出さなければならないため、場合によってはトランクルームの活用も検討しましょう。
物件の種類
子どもや高齢者がいる場合には、物件の種類にも注意が必要です。団地などでは5階でもエレベーターが設置されていない物件もあります。一戸建てやアパート、マンションなどの物件の種類や居住階数について希望がある場合は、仮住まい探しの際に伝えておきましょう。
また、駐車場が必要な場合も大きさと車種を事前に伝えておきましょう。駐車場付きの戸建物件を紹介してもらえる場合があります。
同居するペットがいる場合は、事前に了承を得る必要があります。ペット入居可能な物件を探してもらえるよう、あらかじめ伝えておきましょう。多頭飼いの場合はその旨も必ず伝えましょう。
地域
学区制の地域で学校に通学している子どもがいる場合や建て替え中の工事現場を定期的に見に行きたい場合は、自宅の近くで仮住まい物件を見つける必要があります。
ただし子どもの学区が変わる場合については、事情によっては仮住まい期間中も現在の学校への通学が認められる場合があります。まずは、自宅の建て替えによる一時的な引越しがあることを学校に伝え、相談してみましょう。
利便性
日常的に公共交通機関を利用する場合は、使用できる鉄道路線や駅までの距離も重要になります。スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、日常生活に必要な施設も確認しておきましょう。また、いざというときのために、周辺の病院などについても確認しておく必要があるでしょう。
- 仮住まいを探すときのポイント
- ・建て替えの工期+1か月程度の余裕をもった仮住まい期間を設定する
- ・仮住まい物件の家賃だけでなく、初期費用や引越し費用も考慮する
- ・荷物の扱いを検討しておく
- ・駐車場やペット同居などの条件は事前に伝えておく
- ・学区の定めがある学校に通っている場合は、事前に学校へ相談する
- ・周辺に必要な施設が揃っているか確認する
仮住まい探しは余裕をもったスケジュールで
世帯人数が多く広い家が必要な場合、ペットの飼育や学区などの条件が増えるほど、物件探しも難航します。
建て替えの場合は、自宅の解体開始までに仮住まいに引っ越す必要があり、工期を遅らせないためにも早めの行動が重要となります。建て替えの計画と同時に仮住まい探しも進め、仮住まい先に入居する1か月半~1か月くらい前を目安に物件を絞りこんでいきましょう。
「リロの仮住まい」では仮住まいのご提案だけでなく、仮住まい期間終了までしっかりとサポートいたします。仮住まいに対応した往復の引越しサービスはもちろん、引っ越し時の家具家電の買取サービスもご紹介可能です。仮住まい探しでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
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